ディスクの空き容量が少なくなると、重要なファイルやアップデートをダウンロードできなくなるだけでなく、パソコンのパフォーマンスや動作速度に悪影響が及ぶ場合もあります。しかし、大容量のファイルや大量のデータを扱っていても、ディスク容量をうまく管理し、空き容量を増やす方法はいろいろあります。
ディスク容量を解放するためのツールやアプリを見ていく前に、まずは最もシンプルで簡単な方法、つまり不要なファイルを手動で削除する方法をご紹介しましょう。
ステップ 1:手動でディスクの空き容量を増やす
単にファイルの削除操作を行っただけでは、そのファイルは Windows の「ごみ箱」(Mac での表記は「ゴミ箱」)に送られるだけで、完全には削除されません。ごみ箱を空にしない限り、その中のファイルはディスク容量を消費し続けます。そのため、捨てたはずのファイルによって数 GB も容量が消費されていた、などということが起こり得ます。

ごみ箱を完全に空にする方法
Windows の場合
Windows 10 および 11 でごみ箱を空にする手順は次の通りです。
- デスクトップ上のごみ箱アイコンを見つけます。
- 右クリックして[ごみ箱を空にする]を選択します。または、ごみ箱を開いて、フォルダのウィンドウの左上にある[ごみ箱を空にする]をクリックします。
- [はい]をクリックして確定します。
Mac をお使いの場合
Mac でゴミ箱フォルダを空にする手順は次の通りです。
- Dock のゴミ箱を見つけます。
- 右上の[空にする]をクリックします。
- [ゴミ箱を空にする]をクリックして確定します。
これは簡単な操作ですが、つい忘れがちなことでもあります。削除したファイルを完全に消去するだけの操作で、必要な容量を確保できる場合がありますので、ぜひ試してみましょう。
不要なアプリをアンインストールする方法
Windows でも Mac でも、パソコンには数多くのアプリやプログラムがプリインストールされています。その中には、有用なものもそうでないものもあるでしょう。滅多に使用しないアプリ、開いたことさえないアプリがディスク容量を圧迫している場合があります。すべてのアプリを確認して、使っていないものを削除してしまいましょう。
Windows をお使いの場合
Windows でプログラムを削除する手順は次の通りです。
- [スタート]メニューから[コントロール パネル]を開きます。
- プログラムを開きます。
- [プログラムと機能]を選択します。
- [スタート]メニューから直接[プログラムの追加と削除]を選択できる場合もあります。
- PC 上にプログラムの一覧が表示されます。不要なプログラムを右クリックして[アンインストール]を選択します。
Mac をお使いの場合
Mac でアプリを削除する手順は次の通りです。
- Dock で Finder を開きます。
- [アプリケーション]をクリックします。
- 不要なアプリをゴミ箱にドラッグします。
- ゴミ箱を空にします。
ただし、アプリによっては関連するファイルやデータを別の場所に保存していることがあり、これらを削除するのは少し面倒です。「アンインストール」のユーティリティが用意されていれば簡単に削除できますが、そうでない場合は手動で関連ファイルを探して削除する必要があります。
このような場合に便利なのが Spotlight です。アンインストールしたいアプリを Spotlight で検索すると、そのアプリに関連するすべてのフォルダとファイルのリストが表示されます。これらのフォルダとファイルもゴミ箱にドラッグして削除できます。
ファイルを誤って削除してしまうのが心配なら、アンインストールを簡単にするサードパーティ製アプリが App Store に多数提供されています。ただし、見慣れないサードパーティ製アプリにデータへのアクセス権を付与する場合は、注意してください。
ステップ 2:OS 標準搭載アプリを使ってディスクの空き容量を増やす
Windows と Mac のどちらも、パソコンのディスク容量を管理、解放するためのツールとアプリを標準搭載しています。Windows 10 と 11 では「ディスク クリーンアップ」と「ストレージ センサー」、macOS Sierra 以降の Mac では「ストレージ管理」がそれに該当します。
Windows のディスク クリーンアップを使用してディスクの空き容量を手動で増やす方法
ディスクの空き容量が少なくなっている場合は、正確にどのくらいの容量が残っているのか、何が容量を消費しているのかを確認すると、対策に役立ちます。Windows の場合は、タスクバーから[エクスプローラー]を開き、左側のメニューから[PC]をクリックすると、[デバイスとドライブ]セクションに空き容量が表示されます。
Windows パソコンには、ディスク クリーンアップというアプリが標準搭載されています。このアプリを使うと、通常であれば意識することのない一時ファイルと不要なデータを削除できます。
タスクバーから[ディスク クリーンアップ]を検索して開きます。クリーン アップするドライブを選択し、削除する一時ファイルの種類を指定します。一時ファイル以外のファイルも削除する場合は、[ディスク クリーンアップ]で[システム ファイルのクリーン アップ]をクリックし、削除するファイルの種類を指定します。
ディスク クリーンアップは古いアプリケーションで、後継版であるストレージ センサーに比べると使い勝手で劣ります。
Windows のストレージ センサーを使用してディスクの空き容量を自動で増やす方法
ディスク クリーンアップでは、不要なファイルを指定するために若干の手作業が必要になります。これに対し、Windows 10 で新たに導入されたストレージ センサーは自律的なツールであり、バックグラウンドで動作してディスク容量の消費を抑えます。ユーザーにとって不要なファイルを検出し、ディスク容量が少なくなったとき、またはユーザーが指定した間隔でそれらのファイルを自動削除します。
PC のディスク容量が少なくなったとき、ストレージ センサーは一時ファイルを自動削除します。たとえば、一定期間ごみ箱に入ったままのファイルや、ダウンロード フォルダ内で開かれていないファイルなどが削除されます。
Windows 10 および 11 でストレージ センサーを有効にして設定する手順は次の通りです。
- [スタート]をクリックし、[設定]を開きます。
- [システム]をクリックします。
- [ストレージ]をクリックします。
- Windows 10 では、[ストレージ センサーを構成するか、今すぐ実行する]をクリックします。
- [ストレージ センサー]の下にあるボタンをオンに切り替えます。
- 希望する設定を選択します。
- [ストレージ センサーを実行するタイミング]では、オンラインでログイン状態のときにこのプログラムを実行する頻度を選択します。
- [一時ファイル]では、ごみ箱やダウンロード フォルダ内のファイルを自動削除するタイミングを設定します。
- [今すぐクリーンアップ]をクリックすると、ストレージ センサーがすぐにファイルの削除を開始します。
ストレージ センサーでは、一定時間開かれていないファイルをオンライン専用にすることもできます。オンライン専用にすると、OneDrive クラウド ストレージには保存されますが、ローカルの PC では保持されなくなります。
Mac でストレージ容量に関するおすすめ事項を利用してディスクの空き容量を増やす方法
まず、お使いの Mac で使用可能なディスク容量を確認します。
- 画面上のメニュー バーの左側にある Apple アイコンをクリックします。
- プルダウン メニューで[システム設定]を選択します。
- または、Dock で[設定]を開き、[一般]に移動します。
- 下にスクロールして[ストレージ]を選択すると、使用可能なディスク容量の概要が表示されます。
- [ストレージ設定…]をクリックすると、ディスク使用状況の詳しい内訳がカテゴリ別に表示され、現状を視覚的に把握できます。
- 書類、システム データ、アプリなどの具体的なカテゴリ別に容量の消費量を確認できるので、どのファイルを移動または削除すればよいかを正確に判断できます。
- 書類、システム データ、アプリなどの具体的なカテゴリ別に容量の消費量を確認できるので、どのファイルを移動または削除すればよいかを正確に判断できます。
このウィンドウには、ストレージ容量を最適化するためのおすすめ事項も表示されます。Windows のディスク クリーンアップと同様、Apple ではこのツールを通じて、削除できる項目、削除すべき項目についてのおすすめが表示され、ディスクの管理と不要なファイルの削除を行うことができます。次のようなおすすめ事項があります。
- 視聴済みの Apple TV の番組や映画を Mac が自動的に削除することを許可する
- ゴミ箱に 30 日以上入っているアイテムを自動的に削除する
- すべてのファイル、写真、メッセージを iCloud に保存する
さらに、ディスク容量が少なくなると、不要になったキャッシュ、ログ、その他データを自動的に削除するという機能もあります。
ステップ 3:クラウド ストレージを活用してディスクの空き容量を増やす
不要なファイルやアプリを削除することは最優先事項ですが、それだけではまだパソコンのパフォーマンスを十分に引き出せないかもしれません。また、将来使う可能性のあるファイルは削除したくないはずです。もしそうなら、残しておきたいファイルをクラウドに保存することを検討してみましょう。外付けハード ドライブも便利ではありますが、多機能という点では、クラウド ストレージには到底かないません。
Dropbox に代表されるクラウド ストレージ サービスを使用すると、すべてのファイルをオンラインに保存し、インターネットに接続されたあらゆるデバイスでファイルにアクセスできるようになります。Dropbox デスクトップ アプリを使用すると、ローカル ファイルと同じように、Mac または PC 上でファイルにアクセスして編集できます。ファイル自体は遠隔地のサーバーに保存されるので、パソコンの容量を圧迫しません。
誤って削除したファイルが後で必要になっても、Dropbox のファイル バックアップ機能で、そのファイルを元に戻すことができます。ファイルの復元とバージョン履歴の機能を使えば、消してしまったファイルや前のバージョンのファイルもスムーズに復元できます。デフォルト設定の場合、すべてのファイルが以前のバージョンとともに 30 日間バックアップされます(お使いの Dropbox プランによっては 180 日~ 1 年間)。
![Dropbox アカウントの[削除したファイル]セクションには、ファイル名や削除された日時、ファイルを復元するオプションが表示されます。](https://fjord.dropboxstatic.com/warp/conversion/dropbox/warp/en-us/compare/fss-version-history-ui-2048x1280-ja.png?id=363c3b91-dcd2-4136-b505-2f3be60a8423&output_type=png)
クラウド ストレージは、個人にとっても企業にとってもますます重要なソリューションになりつつあります。拡張可能なので、必要なだけの容量を確保できます。また、どこからでもアクセスできるので、重たい外付けハード ドライブを持ち運ぶ必要がなく、デバイスのパフォーマンスや処理速度を犠牲にすることもありません。
すべてのファイルをクラウドに保存し、パソコンにはシステム ファイルとアプリだけを残すようにすれば、飛躍的なパフォーマンスの向上を期待できます。
Dropbox を使用してストレージの空き容量を増やす
容量不足に悩まされることはもうありません。どこからでも、どのデバイスからでもファイルにスムーズにアクセスできます。Dropbox を使用すれば、パソコンの速度を低下させることなく、重要なファイルを簡単に保存、管理、バックアップすることができます。ファイルやフォルダを「オンラインのみ」として保存することで、容量を空けることもできます。
ファイル復元とバージョン履歴の機能を利用すれば、大切な作業内容を失う心配はありません。ディスク容量の問題によって作業スピードが低下することもありません。今すぐ Dropbox に登録して、クラウド ストレージの自由さを体験してください。